樽熟成について

About Cask Maturation

お酒の味わいの6-7割を決めると言われている樽熟成。
他の器ではかなわない、理想の熟成を実現します。

WE LOVE WHISKY

樽熟成とは

What is Cask Maturation

樽が育む、時の香りと深み。原酒は呼吸をして丸みを帯び、
木の成分で色づき、唯一無二の味わいを生み出します。

樽熟成のストーリー

蒸留・醸造された原酒は、樽に詰められ熟成の時を迎えます。この熟成条件によって風味は大きく変化し、お酒の個性を決定づける重要な工程となります。

樽の種類も欠かせない要素です。
材質や大きさに加え、古樽であれば以前にどんなお酒が使われていたかによっても、仕上がりは大きく左右されます。そのため、最適な樽を選ぶことが非常に重要になります。

熟成の過程では、若い原酒に含まれる不快な香味成分が取り除かれ、樽内に取り込まれた酸素によって穏やかな酸化熟成やエステル化が進行。
まろやかで複雑な味わいへと変化していきます。
さらに、熟成期間の長さや樽材から溶け出す成分によって、お酒は徐々に深みを増し、美しい琥珀色へと姿を変えていきます。

また、熟成庫の立地や気候・風土も酒質に大きな影響を与えます。
外気温や湿度の違いにより、お酒は樽材の隙間から年間で約2〜3%蒸発します。
これは「エンジェルズシェア(天使の分け前)」と呼ばれ、蒸発した分だけ残りのお酒の風味は濃縮され、より奥深い味わいが生まれるのです。

樽熟成 画像

熟成期間と色づきについて

樽で熟成する期間が長い程、色づきは濃くなっていきます。

熟成期間と色づきについて イメージ画像

樽のサイズについて

樽の容量が小さい程、お酒の接する表面積が大きくなる為、色付きは早くなります。

洋樽造りのこだわり

Our Commitment to Cask Craftsmanship

オーク材にこだわる理由

世界中でウイスキーやワインなどの樽酒には、様々なオーク材が用いられています。オーク材が選ばれる理由は二つあります。
ひとつは、オークに含まれるタンニンやポリフェノールなどの成分が、樽酒特有の香味を生み出すために欠かせないこと。
もうひとつは、熟成には数十年もの長期貯蔵が必要ですが、オークは繊維が詰まっていて頑丈であり、液漏れしにくい構造を持つためです。

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オーク材の種類

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アメリカンホワイトオーク

ホワイトオークは、世界中のウイスキー、バーボン、シェリー、ワインなど、様々なお酒の樽に使用されています。主にケンタッキー州やミズーリ州のホワイトオークを選定し、樽材として加工します。
道管内部にはチローズという物質が詰まっており、液漏れが少なく、非常に安定した樽材となります。タンニンが少なく、バニリンやオークラクトン(甘味)が豊富に含まれているのも特徴です。

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ミズナラ

ミズナラは主に北海道や東北に自生する、日本固有のオークです。名前の通り水分を吸収しやすく、液漏れもしやすいため、樽材として加工するのは非常に難しい木材です。しかし近年、ミズナラ樽で熟成したウイスキーが注目されています。香木の白檀(びゃくだん)や伽羅(キャラ)を思わせるオリエンタルな香りや、日本独自の味わいを表現できることから、世界的にも高く評価されています。

日本原産のオーク以外の樽材の種類

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サクラ

サクラ樽には主に九州産のヤマザクラを使用しており、日本ならではの素材が生み出す独自の個性を楽しむことができます。桜の花や桜の葉を思わせる華やかな香りに、レモンピールやりんごの皮のような爽やかさが重なり、サクラ樽特有のエステリーな香りが余韻として心地よく残ります。味わいは、桜餅のようなほのかな塩味と、青りんごやグレープフルーツを思わせるフレッシュな甘さが調和し、軽快で清々しい印象を与えます。ライトな原酒との相性が良く、半年から1年ほどの熟成でサクラ樽ならではの華やかな香味をはっきりと感じられるのも大きな特長です。

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クリ

クリ樽には、主に九州や長野で育った栗の木を使用しています。優しく温かみのある木の香りに加え、焼き芋やホイップクリームを思わせる甘い香りが広がります。味わいは、安納芋やモンブランのような和洋を感じさせる甘みが特徴で、その余韻は飲み込んだ後まで心地よく続きます。ポリフェノールを豊富に含むため短期から中期の熟成に適しており、実際の熟成期間以上の深みや熟成感を楽しむことができます。原酒に厚みを加える効果もあり、長期熟成の事例はまだ少ないものの、栗材が持つ潜在的な可能性には大きな期待が寄せられています。

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国産材について

有明産業は「お客様のお酒をより美味しくしたい」をモットーに、様々な木材にも挑戦しています。地域ごとのオーク材や、オーク以外の香木材(杉、檜、楓、クルミなど)を樽の一部に取り入れ、お酒の香味を最大限に引き出す樽を製作し、独自の味わいづくりをサポートしています。ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

焼き方で決まる味わい

Flavor Shaped by Charring and Toasting

樽の内側を焦がすチャーリング。
焼き方によって木から抽出成分が異なり、
原酒に複雑みをもたらします。

チャーリング

1.ライト・チャー

お酒本来の味わいを活かしつつ、オーク由来の華やかな木香成分を付け、香ばしく切れ味の良い味わいになります。 色づき熟成も遅いため長期熟成に向きです。

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2.ミディアム・チャー

スタンダード仕様のミディアムチャーは、ウイスキーや焼酎で最も多く使われるタイプです。ナッツやバニラのような甘美な香りを引き立て、ふくらみのある味わいに仕上げます。木質成分の抽出だけでなく、時間をかけた熟成も重要なため、中長期熟成におすすめです。

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3.ヘビー・チャー

バーボンで使用される樽と同じ焼き方で、別名アリゲーター・チャーとも呼ばれます。ワニの表皮のように焦げ目が入り、強く焼くことで、燻製のようなスモーキーフレーバーと、バニラや蜂蜜を思わせる濃厚で甘い香りを引き出します。木質成分の溶出が早いため、短期熟成に適しています。

トースティング

トースティング 画像

チャーリングとの違い

トースティングは、主にワイン用の樽に使用されており、繊細なワインの味わいを引き出すために実に複数の焼き具合を駆使して、その香りを付加していきます。

熟成方法 新樽・中古樽

Maturation Methods — Virgin and Used Casks

樽一つ一つにある履歴。
原酒に新しい味わいとストーリーを加えます。

新樽 画像

新樽について

新樽とは、一度もお酒を熟成させていない新品の樽です。フレッシュな樽材と焼き面を持つため、古樽に比べて木材の成分による色づきが早く、香りも強くなります。アメリカのバーボンやテネシー・ウイスキーでは、新樽で少なくとも2年以上の熟成が法律で定められています。

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古樽について

お酒を入れて使用していた樽は総称して「古樽」と呼びます。例えばバーボンを入れていた場合は「バーボン樽」、ブランデーなら「ブランデー樽」と定義しています。熟成による色づきの濃さと風味の豊かさは必ずしも比例せず、特に古樽の場合は、以前に使用されていたお酒の種類によって風味が大きく異なります。また、新樽に比べ木材の成分の抽出がゆっくりで、樽の呼吸による熟成とのバランスも良いため、長期間の穏やかな熟成に適しています。

輸入ワイン樽について

Imported Wine Casks

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スガモロ社とのつながり

スガモロ社は1838年の創業以来、伝統と科学的探究を融合させた革新的な樽製造で、世界中のワインやスピリッツに高い信頼と品質を提供してきた老舗パイオニアです。1995年からは、ワイン樽製造の世界的大手であるフランス・スガモロ社の日本総代理店として契約を結んでいます。

スガモロ社とは